理学療法士 キュンの在宅リハログ

「モニター、機器が少ない中でのフィジカルアセスメント方法」や臨床疑問をできるだけ分かりやすく、セラピストはもちろんのこと在宅に関わっている看護師やヘルパーにも使える情報を発信していくブログです。

LSVT BIG  在宅リハでの活用方法

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LSVT BIG  在宅リハでの活用方法

 

こんにちは訪問看護ステーションで働く理学療法士(@kyunn23)キュンです。

本日はLSVTBIGについて在宅でどのようにすれば介入が行えるかについてお話ししたいと思います。

資格を取得するには下記のリンク参照してください。

LSVT®認定講習会 | 新潟リハビリテーション大学

 

現在は、感染対策中でありZOOMでの資格試験となっています。

交通費、宿泊費が不要のため、今がチャンスです。

個人的にはZOOMでの受験資格でも介入自体には問題は無いと思います。

 

では本題に入ってきますが
入院時であれば医療保険が適用になるため、プロトコール(週4日連続の1時間介入を4週間続けること)は可能になります。

しかし、在宅でのリハビリは回数制限があるため、プロトコールに沿っての介入が現実的に難しい状況です。

資格取得からどのようなことが可能であるか記載してみました。

これを読むだけで

訪問リハの理学療法士作業療法士言語聴覚士の方がLSVTBIGやLSVTLOUDを取得後どのように臨床で生かせば良いかが理解できる

そもそも資格取得する価値はあるのか
実体験から、どのように関わればよいか、どんな資料を事前準備しておけば良いかを知り、介入に生かすことが出来る。

 

介入方法について

介護保険内で介入する場合

結論から言うと利用者さんは実費負担をお願いします。
訪問リハビリは、1週間の中で最大2時間しか介入が出来ないできない制度があります。


つまり1週間に2回の1時間であれば介入は行います。

あとの2回分に関しては利用者と相談して実費負担となります。

週に2回だけでもいいじゃん」と思われる方がいるかもしれませんが、LSVTBIGはプロトコールが達成できないと、LSVTBIGと言わないらしいです。

 

医療保険『別表7』で関わる場合

訪問看護ステーションのみになります。

パーキンソン病ヤールⅢ以上であれば、医療保険での介入になります。介入制限もありません。指定難病の受給者証をお持ちのため、1ヵ月の上限が決まっています。利用者負担も少なく介入が行えます。

 

ただ、パーキンソン病の軽度者に対する介入ができないのが欠点です。

また、訪問看護ステーションのみの制度となるため、訪問事業所で同様の介入は実施できません。LSVTBIG希望であれば、訪問看護からの介入に切り替えることをお勧めします。

LSVTBIGを実施している病院との連携する場合

入院はしたくないけれども、外来で通院しながら行いたいって言う人はいると思います。

例えば

月曜日と火曜日は病院、水曜日と木曜日は介護保険で介入することが出来れば、

週に4日間を達成することができます。

利用者にとっても行く頻度は2回で済みながらも、自宅での介入も可能になります。

病院と同様の内容で連携が図れれば、実現可能と思います。

 

近隣病院が2施設実施しているため、近いうち宣伝へ行きたいと考えています。

 

LSVTBIGを取得する価値があるか

ケアマネの宣伝効果になる

今後進行していくことを想定した中でサービスを調整しようと考えていても、他のサービスがなかなか適応できず苦労されているケアマネさんはかなり多いです。

 

LSVTBIGの件をお話しすると、

ケアマネさんから「こんな資格があるんですね。パーキンソン病の利用者さんがいたら紹介しますね」言ってくれます。

 

難病に強いことをアピールできる唯一の資格だと思います。

事業主の利益が上がる

仮に医療保険パーキンソン病ヤールⅢの介入を一度行った場合

 

資格取得で8万円程度かかります。

ただ、一度介入するだけで、13万円程度実利益となり、資格取得を取り戻すことが可能です。

プロトコールでの介入が必要なため、回数も増えることから利益が上がるのわかると思います。

 

基本的には、1ヵ月間集中的に介入したあとは、終了となります。

例えば

3ヶ月又は6カ月間もう一度評価後

再度LSVTBIGが判断したのであれば、主治医の指示に従い介入が可能となってきます。

 

そのためLSVTBIGの利用者さんを3、4人確保しておくことで、状態にあわせていつでも短期集中で介入が行えるということです。

利用者さんの介入回数が減っている場合には、実施していくなど状況にもよるかと思いますが経営的には良い方法かと思います。

非定型パーキンソン病でも関りが行える

パーキンソン病だけではなく、被刺激性検査(声掛けにより大股で歩くことが可能な利用者)が陽性の方であれば、進行性核上性麻痺や大脳基底核変性症などの疾患も関わることが可能です。

幅広い疾患に対応が出来ることが非常にメリットに感じます。

 

介入を通して感じたこと

・3、4軒回りながらのLSVTBIGを実施していくことは体力が持たない。

・スケジュール調整に時間がかかる。

・毎日の宿題やカルテ等の資料コピーが非常に多い。

(1カ月介入で100枚以上はコピーしたと思われる)

・事業所内での初回利用者さんに関しては資料が膨大であり作成に時間がかかる。

・集中的に1ヶ月かかることで結果が出やすい。

・動画撮影は、介入には重要。

・訪問領域でLSVTBIGをしている事業所は、聞いたことがない。やるなら早めが競争に  勝てると思う。

神経内科医師にも宣伝になる。

 

初回に膨大な資料作成が必要になってくるが、介入が進むごとに利用者も介入になれてくることもあり、用意する資料も少なくなってきます。

1時間常に声を出したり、大きなうごきをするため、介入者自身も体力がないと1カ月実施できないと感じます。

私の場合は、最初の1週間は、常に動画を回していました。そのたびにフィードバックして、動作の大きさを注意や指導してきました。

まとめ

 

介入方法には3つの方法があります。介護保険医療保険、病院との連携です。

その中でも、医療保険での介入が一番実現可能と考えます。

 

資格取得する価値は、十分にあると思います。

・「神経難病が強い訪問リハビリ」のケアマネに宣伝することが出来る

・利益を十分に出せる資格である

・リハビリ介入の考え方を変えてくれる

 

介入方法について、もう少し聞きたい方はいつでもTwitterからDM下さい。

 

今まで読んでいただきありがとうございました。この記事より少しでも臨床に生かしていただけたら幸いです。

 

下記の記事も参考にしてみてください↓↓

yamaga.hatenablog.jp