理学療法士 キュンの在宅リハログ

「モニター、機器が少ない中でのフィジカルアセスメント方法」や臨床疑問をできるだけ分かりやすく、セラピストはもちろんのこと在宅に関わっている看護師やヘルパーにも使える情報を発信していくブログです。

一次救命処置の4つのポイント

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一次救命処置の4つのポイント

こんばんわ。理学療法士キュンhttp://twitter.com/kyunn23です。
10月26,27日大阪にて第22回認定訪問技術研修会に参加してきました。

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その内容についてお話ししようとおもいます。

 

臨床で心肺停止の方に出会った方っていますか?

 

 

わたしは心肺停止の方に遭遇したことがないので経験はありません。経験がないのにお話しするのも失礼なのですが、今回の勉強会で一次救命の体験をして大事だなと思ったポイントを4つ伝えようとおもいます。

 

 

ここでは、一次救命の4つのポイントについてお伝えします。

 

声の掛け方の重要性

周囲への声かけの仕方

訪問先に心肺停止の方がいた時、周囲への声かけが必要になってきます。

救急車を呼んでもらう

AEDを持ってきてもらう

この2点を近くの方に伝えることが必要です。

 

ただ、伝え方によっては相手の行動も変わるので注意が必要です。

例えば、

「救急車を呼んで下さい」→「119番に連絡して下さい

AEDを持ってきて下さい」→「AEDはこの近くの駅にあるので持ってきて下さい

 

このように、番号やある場所を的確に伝えてください。

 

AEDの操作方法の声かけ

在宅では、近くにいるのがご家族さんで救命知識が少ないです。

そのため、胸骨圧迫は基本的に医療従事者が行うことになります。

AEDが届いたら、ご家族に操作をお願いしましょう。

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「スタートボタンを押してください」

「説明が流れるのでしっかりとよく聞いてその手順で進めてください」

「パッドは服に付かないように皮膚だけにしっかり貼って下さい」

イラストをよく見て同じとこに貼りましょうね

電気が流れるので離れましょう

 

このように、パニックの時はAEDの説明を正確に聞くことができないので説明文が流れる前によく聞いて下さいと伝えましょう

パッドは服につかないようにしましょう。

もし、パッドの位置がズレて剥がしてしまうと粘着性が弱くなる可能性があるので一回で適切な場所に貼るようにします

 

胸骨圧迫のリズムと圧迫の仕方

リズムについて

一分間に100から120回となります。

一分間にこの回数って落ち着いてる状態であれば多分早いと感じるのではないでしょうか?

しかし、やってみると「結構遅い」と感じます。

 

これ本当にマジなんです。こんなにゆっくりでいいのってって思うほど遅く感じました。

 

緊迫した状態の中で胸骨圧迫を行うと確実と目標回数より早くなります。

 

早くなるとなにがいけないかと言うと、頭に血流が流れにくくなります。

理由としては、胸骨を押す圧が弱くなることと胸郭が戻り切る前に押すことになるため血液を送り出すパワーが弱くなるからです。

 

しっかり押して、そしてしっかり戻ってから押しましょう

 

YouTubeにて、「メトロノームテンポ100」と検索して練習してみると一分間100回ってこんなもんなんだとわかると思うので体験してみてください。

 

ベットの上での胸骨圧迫は無意味

在宅や施設の方は、レンタルでベッドを借りたり持参のベッドを使ってますよね。マットレスも柔らかいのを使う方がほとんどだと思います。

その上から胸骨圧迫をしてもベッドが沈んでしまって効果が薄いです。

では、どうしたら良いか?

 

エアーマットの場合は脱気をする

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オスカーのエアーマットレスの脱気方法です。

どのエアーマットにも脱気方法があるので検索してみるといいかと思います。

 

マットレスはどうしたらいい?

マットレスは空気を抜くことができないのでどうしたらいいでしょうかね?

 

答えは「胸骨圧迫の反対側に硬いものを入れる」です。

例えば、まな板とかでもいいらしいです。

それを、圧迫部位の後ろに入れたら行いましょう。

 

AEDを貼る際も圧迫を続ける 

胸骨圧迫ってずっとやらないといけないのはなんとなくわかっていました。いざAEDを貼る時は圧迫を止めて貼ることを優先してしまいました。

 

貼る時も、声を掛け合いながら貼る必要があります。

 

AEDを貼る方が、

「こっちから貼ります」「次は胸の方を貼ります」

と言ってもらえると圧迫したままスムーズに行うことができます。

 

まとめ

4つのポイントを説明しました。

特に、声の掛け方は非常に大切だと思いますが、練習通りにできるかは不安しかありません。

 

今回、1時間程度の実技をほぼ通しで5人で回りながら行いました。

やっていくことに慣てきました。最後にはこの人になら任せられると思うぐらい皆さん成長していました。

 

練習あるのみだ」と思いました。

事業所でもBLSの実技を定期的にやらないといけないと痛感しました。

皆さんも、「とりあえずやってみましょう。」

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

次回は、一次救命の流れについて簡単にわかりやすく伝えたいとおもいます。