理学療法士 キュンの在宅リハログ

「モニター、機器が少ない中でのフィジカルアセスメント方法」や臨床疑問をできるだけ分かりやすく、セラピストはもちろんのこと在宅に関わっている看護師やヘルパーにも使える情報を発信していくブログです。

便秘 姿勢との関係

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便秘 姿勢との関係

理学療法士のキュン(@kyunn23)です。

 

在宅患者では、便秘になる方をよく見かけると思います。

理学療法士として便秘に対して介入していることはありますか?

 

腹部マッサージ

腹圧トレーニン

腹筋トレーニン

 

このようなことをしている方は多いと思います。

 

結論から言うと「腸の蠕動運動には姿勢の関与がある」ということです。

身体を起すことで起立大腸反射が起こり、腸の蠕動運動を促進させるからです。

 

今回は、便秘患者に対しての理学療法についてお伝えします。

 

 

姿勢修正を行う

高齢者では円背となる事が多いです。

円背を呈すると、腹部内蔵が下方へ押され腸を圧迫します。その結果、腸の蠕動運動を阻害し便秘を発生させます。

 

この場合は、姿勢矯正の指導や姿勢を修正するトレーニングを積極的に取り入れるべきです。

 

ポイント

脊柱を伸展することで腹筋群と背筋群の持続的な同時収縮を促すと良い。

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姿勢と排便の関係

直腸肛門角が開くよう少し前傾座位姿勢が良いとされる。仰向けでは腹圧のかかる方向と肛門官の方向が一致せず便の排出が困難となり便秘の原因となる。

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座位トレーニング方法

排便出は、座位保持が重要なことは述べたが、重力を利用して効率的に便を排出するためにも座位保持は必要である。

 

座位で腹圧をかけるためには、やや前傾位が好ましい

座位で腹圧をかけるトレーニングとして座位で体幹を屈曲し前方から抵抗をかける。

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また、理学療法で良く行われる座位バランス訓練や座位保持能力向上はADL能力向上に欠かせないが、座位保持能力は体幹機能を向上させ、結果として排便出にとってもよいトレーニングとなる。積極的に座位バランス訓練を取り入れてみるのもよい。

 

 まとめ

便秘のある患者には、座位や立位を行い積極的に起こしていきましょう。

姿勢が崩れている人がいれば修正することに時間をかけてみましょう。

排便時は、座位で行い少し前かがみでの指導を行いましょう。

 

以上簡単ですが臨床に生かしてもらうことができれば幸いです。