血圧は数値だけで判断せず代償しているものを考える
血圧は数値だけで判断せず代償しているものを考える
理学療法士のキュン(@kyunn23)です。
血圧ってそもそもなんですか?
と言われた時どのように答えますか。
「 血圧=心拍出量×末梢血管抵抗」となります。
今回は、血圧=心拍出量×末梢血管抵抗について簡単に説明します。
心拍出量について
心拍出量は、心臓の強さになります。
心拍出量=一回拍出量×心拍数で決まります。
心拍出量は、1分間の心拍出量=1回の拍出量×1分間の心拍数になります。
一回拍出量は、前負荷、後負荷、収縮力で決まります。
前負荷とは、心臓に戻ってくる静脈血量のことです。心臓は、戻ってくる血液量が多いと強く収縮しようとします(フランク・スターリングの法則)
例えば、脱水等で循環血液量が低下していると戻ってくる血液量も少ないため収縮力が低下します。そうすると、収縮力が低下するので代償して心拍数が上昇しますよね。
後負荷とは、心臓が血液を拍出する際にかかる抵抗のことです。血管が収縮していると高くなり、緩んでいると低下します。
例えば、心臓から送り出す血管が細いと血管抵抗が強くなり、打ち勝つことが出来ないと拍出量は低下します。
このように、送りこまれた時、拍出する時、収縮力の低下のどこかが原因で一回拍出量は低下します。
末梢血管抵抗について
末梢血管抵抗は、血管の通りづらさになります。
臨床では、心臓の機能低下はある方で血圧の値はいつもと変わらないけど手足が冷たいって人いますよね。
理由は、心臓の機能が低下しているのを補うために末梢血管抵抗を強くすることで血圧を保っているからです。
逆に、心臓が強い人は末梢血管抵抗を弱くして血圧を調整しています。このとき、手足は暖かくなります。
このように、血圧は心臓の機能と末梢血管抵抗二つの関係性が非常に大切です。
手足を触って暖かいか冷たいか確認することは抹消血管抵抗を評価するのに重要です。
まとめ
血圧は、1分間に心臓から送り出される血液量と血管の太さや硬さによって変化します。
そして、一回拍出量は心臓に送り込まれる量や拍出の際の抵抗力、収縮力で変化します。
送り出される量が減ると心拍数で代償したり、血管が細かったり硬くなると心臓に負担をかけていかないといけない。
血圧は、値が正常だったとしてもどちらかで代償していることを考えてみて下さい。
そうすると、なんでこの薬を飲んでいるのか、どこに負担がかかっているのかを理解できてリスク管理能力が高くなると思います。
以上簡単な説明てましたが臨床に役立てることがあれば幸いです。
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