理学療法士 キュンの在宅リハログ

「モニター、機器が少ない中でのフィジカルアセスメント方法」や臨床疑問をできるだけ分かりやすく、セラピストはもちろんのこと在宅に関わっている看護師やヘルパーにも使える情報を発信していくブログです。

むくんでいてなんとなく危なそうだなと思うことってありませんか?

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むくんでいてなんとなく危なそうだなと思うことってありませんか?

理学療法士のキュン(@kyunn23)です。

むくみは原因がよくわからない。

でも、なんとなく危なそう。

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 むくみってなんとなくよくないなーとは皆さんも思うとおもいます。

この記事を読んだ後は、原因を鑑別することで対処方法がわかるようになります。

 

 むくみをみてどうしたらいいかわからない方がいたらぜひ参考にしてみてください。

 むくみの見るポイント

・しわが少ない

・ぴかぴかしてもっちりしている

・くつが履きづらい

 

むくみの後発部位:目の上、手・足の甲、仙骨部があげられます。

 評価方法について

指の腹で10秒ほど5㎜の深さで押して評価します。

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 へこんだままかすぐにもどるかが大事

へんだままのむくみは、なでてみる。

外見はもどっているかもしれないですが、なでてみるとまだへこんでる場合があります。

 

臨床上はこの4つが大事

心性

 ポンプが弱いため渋滞している。

 例えば、高速道路のジャンクションでつまってどんどん車がふえる状態。

腎性

 例えば、ドリップコーヒーのねずまりして上のほうが水がたまってしみてる状態。

静脈性 

栄養障害性

 理由として、血管のなかにたんぱくが少ない(低栄養)からなんです。だからなんでってかんじですよね。

 たんぱくは、そもそも水を引き寄せる力があるんです。血管内に水を引き寄せる力がすくなくなるため血管外に水分が移動してしまう。それが、むくみの原因となります。

 なぜこのようにむくみの原因を鑑別しなくてはいけないのか

たとえば、足がむくんでいたとします。足をあげました。

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ポイント

腎臓が悪い人であれば腎血流増えていいんですけれども、心臓が悪くてむくんでいる人に 足をあげると還流量がふえて余計交通渋滞を余計引き起こし心臓に負担がかかる。

→病態に応じた対応が必要

 むくみの鑑別表

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 むくみを見つけたら押してください

 

跳ね返る場合は、熱感あるかないかで炎症でむくんでるのかリンパでむくんでるのかを鑑別します。

 

跳ね返らない場合のほうが問題です。両足ともか片足なのかを確認します。片足だけの場合は、「ホーマンズサイン」のテストをして陰性であれば老人性の廃用。陽性であれば、静脈血栓症になります。

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Homans sign

両足の場合は、おしっこがしっかり出ているか確認します。そのうえで、手足がむくむのか顔面がむくむので心臓と腎臓を判別します。

 

手足がむくんで夕方になるにつれてむくむと心臓。逆に、目とかが腫れて朝方むくむんだけど徐々に引く場合は腎臓と判断します。

 

おしっこの減少はないんだけれども、食事量の低下や腹水がある場合は、黄疸ある場合は肝臓、ない場合は低栄養となります。

 

ポイント

一回見てもう大丈夫という人はいないと思いますのでチャートを確認しながら臨床で使ってください。

 

鑑別後の対処法

心臓でむくんでいる場合

還流量を減らす。そのためには軽度のギャッチアップを行う。起こすと酸素が下がったりおしっこが出なくなったり血圧が下がったりなりますのでお薬をしっかり使って心臓を休めることが大切。

可能な範囲で、端坐位を進めていくことも大切です。

 

腎臓でむくんでいる場合

両足を上げて皮膚を温めて腎血流量をふやす。

 

静脈性でむくんでいる場合

予防

弾性ストッキング

水分摂取

 

栄養障害でむくんでいる場合

食べている姿勢の見直しをする。テーブルの高さや首の角度を探してあげることで食事量が増える。施設では、テーブルの高さが高いことがあるので注意して食事姿勢を確認する。食べれないから引き下がるのではなく、少しでもかかわることを意識していく。

 まとめ

これ大事

むくみの原因は、心臓、腎臓、静脈性、低栄養。この4つのどれかです。

 

原因がわかれば落ち着いて対応できると思いますので、ぜひこれらのアクションをしましょう。以上簡単でありますが最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

下記の記事も参考にしてください↓

 

yamaga.hatenablog.jp

 

 

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