呼吸法 起座起立を徹底的に指導する
呼吸法 起座起立を徹底的に指導する
理学療法士のキュン(@kyunn23)です。
呼吸指導はどのようにされていますか?
もちろんたいせつですね!
しかし、これらは酸素が低下しないように生活できる適切なポイントを伝えているでしょうか?
やはり、生活の中で使える呼吸法を伝えることが習慣化されやすく持続しやすいと思います。
では、どうするのか?
結論は、「息切れが強くなる動作の時に呼気を促します」
理由は、力が入る動作の瞬間は息を止めるため常に酸素を必要としている方には息切れの原因となるからです。
今回は、在宅で使える呼吸指導についてお伝えします。
普段息切れが強くなる動作
立ち上がり動作
着座動作
この二つです。
理由は、立ち上がりや着座動作は非常にエネルギーを使うため酸素も多く使います。そのときに、息を止めてしまうと酸素の取り込みが悪くなり苦しくなります。
この2つの動作を徹底的に反復して呼吸指導します。
なぜ、この二つなのか?
食事
車椅子に移動する
入浴
これらの動作の前後には必ず2つの動作が入るからです。
つまり、生活を送るためには立ち座りが必ず必要なのです。
呼吸苦が強くなると動くことをためらい活動量が低下します。その原因は、初動作の立ち上がりの仕方が非常に重要と考えています。そのポイントで酸素が下がると歩行やトイレなどの動作で息切れがさらに強くなります。
息切れが強くなると改善までに時間がかかるので、息切れが強くならないように立ち上がりのところから指導をしていきましょう。
呼吸指導のポイント
立つときや座るときに息を止めずに吐きながら行うようにします。
「たったのこれだけです」
例えば、立つときは「〇〇さんこれから立ちますね。二回深呼吸して三回目で吸ってー吐いたと同時に立ってきましょう。立った後も息を止めずにしてください。」
座るときは「〇〇さん座るときは立つときよりも吐くことを忘れやすいので座る時の方を一番気を付けてください。同じように二回深呼吸してから吸ってー吐いたときに同時に座ってきましょう」
座るときの方がエネルギーを使用するため座る方をとくに意識させましょう。そして、非常に忘れやすいです。
動作の終わりということもあり気が抜けやすい部分なのかもしれません。最後まで気を抜かず注意を促していきましょう。
まずは、起座起立から呼吸指導
入浴動作は利用者からもどのように入ればいいか教えてほしいと伺うことが多いです。
理由は、生活場面で一番呼吸が苦しくなりやすいからだと思います。
ただ経験上、いくつもポイントを伝えてもなかなか定着するには時間がかかりその場だけで終わってしまうケースが多いです。
そのため、基本はまず立ち上がりや着座をメインに介入することが習慣化されやすく効果が出やすいと思います。
そして、起座起立後の息切れが少なくなることで活動量も増えADL維持に大きな役割をもたらしてくれます。
- 頭を洗うときはシャンプーハット
- お風呂に入るときは半身浴にする
- 腕はあまりあげないようにする
この点だけは最初に伝えるといいと思います。
呼吸法は、立ち上がりや着座動作が習慣化されてからでもいいと思います。
まとめ
本当は、各動作で呼気のタイミングは指導した方がいいと思います。
しかし、いろいろ伝えても習慣化されるものはごくわずかです。それなら、日々使う立ち上がりや着座動作を徹底的に練習して習慣化させることで動作時の息切れが改善され、それに伴い活動量増加にもつながると考えています。
もし、何を指導したらいいか迷っている方がいたら「立ち上がり、着座動作」この2つだけでも反復して指導してみてはいかがでしょうか?
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